先ほど終わったサンデープロジェクト(2010年3月21日)でも取り上げられたが、日本の国際競争力、教育水準は、1990年から比べガタ落ちである。一番の問題は、「落ちている」という意識さえ希薄であること。何とかしようという声も聞こえてこない。日本も豊かになったから、そろそろ「安定成長時代」に入ったのか。そんな風に感じている人はいないのではないか。
私の部下は、昼食は毎日コンビニで買ってくる。最近はコンビニでも値段が高いとのこと。こんな些細なことだが、日本は決して経済的に豊かではない。昔から住宅、生鮮食品、薬などが高いと言われてきたが、それらは皆「政府による規制」が原因である。収入が一千万円あってもリッチではなく、洋服はユニクロ、昼食はすき屋、通勤は満員電車だ。
日本にずっと住んでいれば、比較するものがないだろう。今の生活が当然だと思い、どうすればよいのかよりも、どうサバイバルするかに大切な頭脳を使う。クレジットカードのポイントを貯めたり、10円でも安い飯屋を探したり、頭を使わないと、すぐに高い生活コストを払わねばなくなる。このように視点が「すぐ前」に集まっていれば、他人のこと、将来のことなど考える余裕がないのは当然かもしれない。
また、このような事態は、年齢を問わず、若い世代から団塊の世代まで、同じように起きている。逆に、若い世代の方が今の状況に甘んじている姿勢を感じる。
私の年齢から判断するわけではないが、政治でも、企業の経営でも、思い切って世代交代すべきだという意見が多い。行き詰るとすぐに「若い世代」に任せればよいという発言が出てくる。私はそんな簡単なものではないと思う。本来世代交代というのは、上の世代から起こすものではない。若い世代から勇気を持って斬新なアイデアで勝負をする人たちが出てきて、結果的に古い世代が負ける、というのが正常な「交代劇」である。このような勢いがないのに、人工的に世代交代をしたからといって、それは古いやり方の延長に過ぎない。